身近な方に介護が必要となることを想定し、摂食嚥下の基礎知識を学べる研修を受けました。
摂食嚥下に必要な口腔内の機能の名称、鼻腔や気管の役割。たまに、「気管に入った!」と言ってむせる事がありますが、そもそも気管がどこにあって、何が起こっているのか。テレビの医療ドラマで気管切開で首の前を切る行為が見られるが、人体構造上そこに気管があるからなんだな、と再確認。
本来は、気管に入らないように嚥下のプロセスに登場する喉頭蓋が気管に蓋をします。ただ、蓋として機能する喉頭蓋には喉頭蓋谷(こうとうがいこく)と呼ばれる箇所があり、そこに食べかすが残っていて、食道に落ちず、蓋の空いた状態の気管に入るとむせる。むせた場合は、原因を取り除く必要があるので、「しっかりむせてよい!」とのこと。咳き込んで吐き出す必要があるからです。
障害者グループホームの食事提供で気を付ける事として、食べやすいように、と思い食事を切る場合の大きさ。食道は直径1.5cm~2.0cmなため(子供の場合は1cm)、窒息リスクを下げるためにサイズ感には気を付けないとです。
「誤嚥性肺炎」というワードは聞いたことある人も多いかと思うが、この症状の原因をまったく勘違いしていたので、知れて良かったです。当初、食事中に起きた「むせ」が肺炎の原因かと思ってました。
だって、よく見る画像はこんな感じじゃないですか??
これを見たら食事中にむせて、咳き込んで肺炎が起きたんだ、、、って誤認してしまいます
しかし、むせ自体は正常な防衛反射なのでとめる必要はなく、異物を出させた方がよい。
誤嚥性肺炎は、何が原因かというと、「細菌」です。
誤嚥性肺炎が起こる時間帯は、8割が夜間。寝ている時に起きます。就寝時の唾液に潜む細菌が原因となることが多いため、細菌を繁殖させないために、口腔ケアをしっかり行う事。また適切な唾液量を確保することが大事。
少し昔のトイレが臭かったのは、今のトイレのように定時的に水が流れる機能がなかったからです。定時的に水を流すことで細菌を流しています。これが口腔内でも起きています。唾液により細菌を流すのですが、高齢者は若者の唾液量の4分の1程度しかないと言われています。唾液量確保には、「話す、食べる」行為が良いのですが、高齢者はこれが少ないために唾液量が少なくなっています。そのため細菌が残り誤嚥性肺炎を起こしてしまいます。
今回の研修は、人体構造の話もあるため、全く知らない分野でしたが知っていて損はない知識だったので、記録しておこうと思います。他にも食事をとる体勢や座り方、歯磨きのやり方等も教えて頂きました。貴重なお話有難うございました。